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耐震診断、耐震補強はお済みですか?

耐震診断、耐震補強はお済みですか?

まだ、、、という方には、とても大切なことをお話しいたします。

 

耐震診断、耐震補強しなくても実害がないと思っていませんか?

耐震診断しなくても、現状問題なく使えているし、、、と考えるのもごもっともだと思います。

たしかに、今まではそれでよかったかもしれません。しかし今は周りの環境が変わってしまいました。

度重なる大地震により、人々の関心は高まり、建物の安全性に対する目は大変厳しいものとなっています。

また、ほとんどの公官庁の建物、大規模建物の耐震補強が済んでおり、まだ耐震補強されずに残っているのは、民間の建物のごく一部の建物となっています。

 

 

もし明日大規模な地震が来てしまったら?

建物の耐力が不足している状況で大規模な地震が発生すると、当然、建物に甚大な被害が生じます。

建物の損壊、倒壊に伴う、ガラス、壁、天井、屋根の破壊、落下などが起こります。

その時、もし屋内や建物付近に、大切な資産(車、設備、機械等)や、従業員、通行人がいればどうなるでしょうか?

当然、建物や設備に被害が発生し、従業員や通行人に怪我を負わせてしまう可能性があります。

では、万が一の事態が起こった時、これらの被害は絶対に避けることが出来なかったものなのでしょうか?

被害者やその親族の方々、周りの社会は、天災によるもので仕方がなかった、と文句一つ言わずに納得するのでしょうか?

残念ながら現実はそのように甘くありません。

 

耐震診断、耐震補強しないリスク

先ほどお伝えしたような被害が発生させてしまった場合、社会から大きな批判を受けるリスク、被害者及び利害関係者から訴訟を起こされるリスクがあります。

実際に阪神淡路大震災時、周囲の建物に比べて大きな損害が発生し、死亡者が出た事例において、オーナーの責任を認め、多額の損害賠償を命じた判例があります。

つまり、建物オーナーは「知りませんでした。」では済みませんよ、安全性を確保する義務がありますよ、ということです。

特に旧耐震基準の建物で適切な補強を行っていない場合、安全が確保されているとはいえませんので、万が一の事態が起こった場合、責任を問われる可能性が高いと思われます。

また、新耐震基準で建てられていたとしても、周りの建物に比べて明らかに被害が大きい場合は、建物の耐震性不足が原因だと考える方が出てくるでしょうから、訴えられるリスクは有ります。

 

具体的なマイナス要因

このようなことになれば、具体的なオーナーの負担として下記のようなことが挙げられます。

  • 損害賠償請求による、金銭的な負担
  • 訴訟されている建物という風評被害
  • 退去者、空室による、家賃収入の減少
  • 不動産価値の減少
  • 売却が困難になる

 

解決策は?

耐震補強することが一番良いのですが、なかなかすぐ実行に移せる人は少ないと思います。

先ず大事なのは、このようなリスクがあるということを「知る」ことだと思います。

知った上で、出来ることを考えていけばよいのです。

現在では、補助金の制度もあり、耐震補強に対する資金的な援助も得られます。

またインターネット上での情報も充実してきていますから、ご自身でもかなりの部分を調べることは可能だと思います。

身近に設計士の方がいらっしゃればその方に相談することが良いと思います。その道の専門家ですので、きっと良いアドバイスをいただけるのではないでしょうか?

 

 

要耐震診断建物の耐震性の公表制度について

耐震改修促進法により、要耐震診断建物というものが設定されております。

この法律は、ざっくりとまとめると、

  1. 「たくさんの人が使う建物」で一定規模以上のもの
  2. 「危険物を取り扱う工場」で一定規模以上のもの
  3. 「大きな道沿いに建つ建物」で一定高さ以上のもの

このような建物について、耐震診断の義務付けと、その結果を公表しますよ、というものです。

この内、1と2の建物については既に耐震改修促進法の施工時から義務が発生していたので、耐震診断、耐震補強が進んでいます。逆に3の建物については、三重県や奈良県などの地方都市については今まで耐震診断の義務が発生しておらず診断が進んでおりませんし、その存在を知らない方も多いです。

しかし、2016年より、三重県をはじめ多くの県が法整備を進めたことにより、3についても耐震診断の義務が発生しております。

ただ、だからといってすぐにどうこうなるというわけではないのでご安心ください。

結果の公表は現時点の予定では平成33年となりますし、また対象建物については、自己負担0円で耐震診断が出来る補助制度が有ります。

先ずは、その建物が対象となる建物かどうか、また今後どうしていくのかを考えていくためにお近くの設計事務所にご相談されることをお勧めいたします。

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